【声優】外郎売の意味や由来は？歌舞伎・和菓子ういろうとの関わりをわかりやすく解説

声優を目指す方なら必ず通ると言われる「外郎売り」の練習。

どうせやるなら、意味を理解したい！

外郎売りをやっていても意味が分からない！

そんな方も多いと思います。

外郎売の由来や意味を理解して、外郎売の練習をより楽しく、より意味深く取り組めるように　

少しでも参考になると嬉しいです。

＞＞声優はなせ外郎売りをするの？欠かせない理由3選

外郎売の意味は？

外郎売り（外郎売）って、声優の勉強をした方なら聞き馴染のある単語かもしれませんが、

それ以外の方は聞いたこともない言葉かもしれません。

外郎売野意味や由来を理解して、少しでも外郎売を身近に感じていきましょう。

外郎売の由来は歌舞伎の演目

「外郎売」は歌舞伎の劇中の演目

もともとは、歌舞伎の劇中で演じられる趣向のひとつで、歌舞伎十八番にも認定されているといいます。

「外郎売」は享保3年（1718年に二代目市川團十郎により制作、初演が行われました。

この時の台本が基になり、現在の外郎売が語り継がれているといいます。

厳密にいうと、現在声優の練習などに用いられている外郎売は、文化8年に再販された烏亭焉馬著、勝川春亭画による『花江都 歌舞妓年代』に載ったものでだそうです。

外郎売りについて、わかりやすくまとめてみました！

外郎の読み方は？

まずは読み方から！

外郎売り＝ういろううり

外郎と書いて”ういろう”と読みます。

お菓子のういろうとは別？

ういろうといえば…

ういろうは全国各地で食べられている伝統的な和菓子

（米粉などに砂糖と水を混ぜて蒸しあげた和菓子）

和菓子のういろうが思い浮かぶ方も多いですよね。

お菓子のういろうと外郎は関係があるのか調べてみました。

和菓子のういろうと外郎売りの外郎は別物

声優や声を仕事にする方の、基礎練習として用いられる外郎売りは和菓子のういろうを売る人なのか？

という想像もできてきましたが

第１結論：外郎売りが売っているのは和菓子ではない！

和菓子のういろうと歌舞伎の外郎はつながりはあるが、同じものではないことが分かりました。

外郎は薬のこと！

外郎はとうちんこうと言う薬のこと

外郎ういろうという人ひと、わが朝ちょうへ来きたり、帝みかどへ参内さんだいの折おりから、此この薬くすりを深ふかく籠こめ置おき、用もちゆる時ときは一粒いちりゅうずつ、冠かぶりの隙間すきまより取とり出いだす。依よって其その名なを帝みかどより、透頂香とうちんこうと賜たまわる。

外郎売り全文より

外郎売のセリフをみても、外郎売りが売っているのは薬であるこということが一致します。

和菓子のういろうは、もともと薬から名前をとった

和菓子のういろうは、薬の名前であった”外郎”を語源として作られたお菓子だったという流れだそうです。

外郎の語源は？

陳氏は中国が元の時代、「礼部員外郎（れいぶいんがいろう）」という役職についていました。陳氏は元が滅びると日本に渡ります。日本では元で携わっていた役職を家名とし、なおかつ読み方を変えて「外郎（ういろう）」と名乗りました。

外郎家は医療職を生業にしており、薬を売って歩くことも多かったと言います。

その中でもよく売れていた薬が「透頂香（とうちんこう）」だったというわけ。

透頂香：頭痛・腹痛・咳の薬

透頂香は風邪の諸症状によく効き重宝されていたといいます。

透頂香を作っていたのが”外郎家”ということで、薬そのものを”外郎”と呼ぶ者も多く、

次第にそれが広まって”「外郎」「外郎売り」となったようです。

～メモ～

透頂香はういろうに似た見た目ということは、おいしそう？ということでしょうか？

まとめ

この記事では声優の基礎トレーニングには欠かせない「外郎売り」の意味や由来について調査してみました。

外郎売の由来は歌舞伎の演目で、その台本が基になり「外郎売り」の台本が作られたといいます。

外郎（ういろう）の意味は、薬という意味があります。

その語源をたどると、元から薬を売りにやってきた”外郎家”がの関わりがあるようで、

売っていた薬透頂香と言う薬を、外郎と別名で呼ぶことがあったことがはじまりだと言うことが分かりました。

和菓子のういろうと外郎売りの外郎は全くの別物ではありますが、関わりがあるということも面白い結果になりました。